
長年セッションをしていると、ある共通点に気づくことがあります。
それは、異性の親との関係が、その後のパートナーシップに大きく影響している人が、とても多いということです。
もちろん、すべての人に当てはまるわけではありません。
でも、繰り返し同じようなパターンを目にするたびに、「ここには何か大切なヒントがある」と感じています。
例えば、父親から十分に愛されている実感を持てなかった女性。
そのような女性は、大人になると、自分の「男性性」を強く使って異性と関わろうとすることがあります。
自分がリードしようとしたり、頑張りすぎたり、相手を助けようとしたり、無意識のうちに「与える側」になってしまうのです。
一方で、母親から十分に愛されている実感を持てなかった男性は、自分の「女性性」を使って異性と関わろうとすることがあります。
相手に受け入れてほしい、わかってほしい、安心させてほしいという思いが強くなり、その役割をパートナーに求めてしまうことがあります。
そして、ここからがとても興味深いところです。
人は、自分が子どもの頃に欲しかった愛を、そのまま相手に与えようとすることが少なくありません。
「私はこんなふうに愛されたかった。」
「こんな言葉をかけてほしかった。」
「こんなふうに大切にしてほしかった。」
その願いを、自分が相手にしてあげれば、同じように愛が返ってくると思ってしまうのです。
でも、相手が求めている愛の形は、それとは違うかもしれません。
その結果、
「こんなに愛しているのに伝わらない。」
「こんなに頑張っているのに報われない。」
そんなすれ違いが生まれ、苦しさを繰り返してしまうことがあります。
これは、誰が悪いという話ではありません。
ただ、それぞれが「受け取れなかった愛」を抱えたまま、大人になっているだけなのです。
だから私は、パートナーシップを良くしたいと思ったときほど、「相手を変えること」よりも、「自分は異性の親からどんな愛を受け取りたかったのだろう」と見つめてみることが大切だと感じています。
その気づきが生まれると、相手への期待が少しずつ変わり、自分自身の愛し方や受け取り方も自然と変化していきます。
パートナーは、親の代わりではありません。
でも、パートナーとの関係は、心の奥に残っていた「受け取れなかった愛」を教えてくれる鏡になることがあります。
だからこそ、苦しい恋愛や夫婦関係には意味があるのかもしれません。
あなたが本当に求めていた愛は、どんな愛だったのでしょう。
その答えを見つけたとき、これまでとは違うパートナーシップが始まるのかもしれません。

